ベテラン社員の声
東京本店 工事部 部長
1998年入社 O.Y.さん


ベテラン社員の声
東京本店 工事部 部長
1998年入社 O.Y.さん
紆余曲折を経て、気づいた施工管理の魅力を
後進たちに伝える。
入社の理由やその経緯を聞かせてください。
もう、ずいぶん昔の話になるので記憶があやふやかも知れません(笑)。就職氷河期の真っ只中の時代で、就活ではとても苦労したことだけは鮮明に覚えています。
大学では工学部機械工学科に在籍し流体工学を専攻。主に、液体の流れの中で圧力差によって短時間に泡が発生し消滅するキャビテーションという物理現象を研究していました。就活時は、研究テーマが多少でも役立てそうな企業を探していたところ、ショーケースなどの冷凍・冷蔵機器を製造・販売している太洋冷機(当時の社名)という会社に興味を持ち、なおかつ大学のOBが入社していたこともあって入社を希望しました。メーカーでもあり、自社製品の設備工事も手掛けるという会社の多様性も大きな魅力でした。
入社後のキャリアと現在の業務を聞かせてください。
入社して配属されたのは工事部。施工管理という業務について右も左もわからない状態で、先輩社員に指導されながら設備工事の現場を経験しました。入社して半年経った頃にはじめて仕事を任され、食品メーカーの大型冷蔵装置の施工管理を担当しました。その後、1年目はデパートのショーケースや小型空調機などの設置工事を担当し、数年後からは主に公共施設を中心に、空調・衛生設備の新築・改修工事を数多く手掛けてきました。
そして、2023年10月に東京本店工事部の部長職を拝命し、現在は従来通り現場代理人を務める傍ら、若手社員の育成やサポートなどを行なっています。

長いキャリアの中で感じた、仕事の魅力ややりがいを聞かせてください。
正直に言って、入社時はどちらかと言うと工事部門より製造部門を希望していました。したがって、最初の頃は「工事現場を経験すれば製品の特徴や課題点などを把握できるので、いずれはモノづくりの現場で役立つだろう」という気持ちでいたような気がします。また、施工管理という仕事は、施主様や元請様、設計会社、協力会社など多くの関係者の間で板挟みになったり、スケジュールや予算、人員配置など調整などで苦労したりすることも多く、心が折れそうになったこともありました。そのようなモヤモヤ感を持ちながら仕事を続けていたので、施工管理のおもしろさに気づいたのは入社8-9年目の頃。自分の思い描いた通りにスケジュール管理ができた時、描いた図面のイメージ通りに工事を終えた時、工事を終え試運転の際、お客様の要求通りの性能を確認し引き渡しを完了した時などに安堵感と同時に達成感を覚えるようになりました。また、ある小学校の工事を担当した際、竣工後に児童たちからのサプライズで、感謝の寄せ書きをいただいたことがありました。この時には、心から感激したことを今でも覚えています。
そのように辛い経験に勝る嬉しい経験を重ねてきた結果、いつのまにか施工管理にどっぷりはまり、その魅力を部下たちに伝える立場になっていました。
管理職として、今後の仕事上での目標や夢を聞かせてください。
AI、ITだとかDXの時代などと言われていますが、私たちのような工事業や製造業はそこで働く人が基本です。したがって、少子化による人手不足が叫ばれる現在においては、優秀な人材の確保と育成が最優先の課題だと思います。だからこそ、若い社員たちが安心して働くことができ、自分の仕事に誇りを持てるような職場環境を構築することや、待遇面などを改善することが管理職としてのミッションであり目標でもあります。

最後に、若手社員や入社を検討されている方々へメッセージをお願いします。
ひと昔前までの工事業・製造業は残業も多く、がむしゃらに働く、きつい職場とされていました。しかし、最近は働き方改革が浸透した結果、かなり改善が進んでいます。過酷な時代を経験してきた私としては、うらやましく思うほどです。とは言え、工事現場、製造現場では、頭で考えながら身体を動かす作業が中心で、辛い思いをすることもあるはずです。しかし、私がそうであったように、数多くの現場をこなし、経験を積み上げることでスキルアップし、その結果、仕事の楽しさを知り、やりがいも感じることができるはずです。仕事上での困り事や、改善点、気づきなどがあった場合は、先輩や上司に相談や提案をしてください。幸い、当社は伝統的に縦横の風通しが良い社風で、相談・提案があれば、何らかのリアクションやフォローがあるはずです。
また、最近の若手たちを見ていると、スマホやPCなどの情報ツールを巧みに使いこなし、情報収集力やコミュニケーション力に長けていることに感心します。そのような若手のデジタルリテラシーと、私たちのようなベテランの経験やスキル、ノウハウがうまく融合できれば、これまで以上にいい仕事ができると確信しています。一緒に頑張りましょう。